A年 復活日 特祷・聖書日課

復活日特祷

(特祷は当日の朝から次のうちいずれか一つを用いる。)

  • すべての命と力の源である神よ、あなたはみ子の力ある復活により、罪と死の古い支配の力に打ち勝ち、み子にあって満物を新しくしてくださいました。どうかわたしたちが罪に死に、イエス・キリストにあってあなたに生き、栄光のうちにみ子とともに支配することができるようにしてください。父と聖霊とともに、讃美と誉れ、栄光と力が、いまもまた永遠にみ子にありますように。アーメン

  • 全能の神よ、あなたは独りのみ子を死からよみがえらせ、永遠の命の門を開いてくださいました。どうか、み子の復活を祝うわたしたちを、聖霊によって罪の死から命によみがえらせてください。父と聖霊とともに一体であって世々に生き支配しておられる主イエス・キリストによってお願いいたします。アーメン


第1の朗読

「使徒言行録 10:34-43」もしくは「出エジブト記 14:10-14,21-25,15:20-21」のいずれか一つを用いる  

使徒言行録 10:34-43

そこで、ペトロは口を開きこう言った。
「神は人を分け隔てなさらないことが、よく分かりました。
どんな国の人でも、神を畏れて正しいことを行う人は、神に受け入れられるのです。
神がイエス・キリストによって――この方こそ、すべての人の主です――平和を告げ知らせて、イスラエルの子らに送ってくださった御言葉を、あなたがたはご存じでしょう。
ヨハネが洗礼を宣べ伝えた後に、ガリラヤから始まってユダヤ全土に起きた出来事です。
つまり、ナザレのイエスのことです。
神は、聖霊と力によってこの方を油注がれた者となさいました。
イエスは、方々を巡り歩いて人々を助け、悪魔に苦しめられている人たちをすべていやされたのですが、それは、神が御一緒だったからです。
わたしたちは、イエスがユダヤ人の住む地方、特にエルサレムでなさったことすべての証人です。
人々はイエスを木にかけて殺してしまいましたが、神はこのイエスを三日目に復活させ、人々の前に現してくださいました。
しかし、それは民全体に対してではなく、前もって神に選ばれた証人、つまり、イエスが死者の中から復活した後、御一緒に食事をしたわたしたちに対してです。
そしてイエスは、御自分が生きている者と死んだ者との審判者として神から定められた者であることを、民に宣べ伝え、力強く証しするようにと、わたしたちにお命じになりました。
また預言者も皆、イエスについて、この方を信じる者はだれでもその名によって罪の赦しが受けられる、と証ししています。」

出エジブト記 14:10-14,21-25,15:20-21

ファラオは既に間近に迫り、イスラエルの人々が目を上げて見ると、エジプト軍は既に背後に襲いかかろうとしていた。
イスラエルの人々は非常に恐れて主に向かって叫び、また、モーセに言った。
「我々を連れ出したのは、エジプトに墓がないからですか。
荒れ野で死なせるためですか。
一体、何をするためにエジプトから導き出したのですか。
我々はエジプトで、『ほうっておいてください。自分たちはエジプト人に仕えます。荒れ野で死ぬよりエジプト人に仕える方がましです』と言ったではありませんか。」
モーセは民に答えた。
「恐れてはならない。落ち着いて、今日、あなたたちのために行われる主の救いを見なさい。あなたたちは今日、エジプト人を見ているが、もう二度と、永久に彼らを見ることはない。主があなたたちのために戦われる。あなたたちは静かにしていなさい。」
モーセが手を海に向かって差し伸べると、主は夜もすがら激しい東風をもって海を押し返されたので、海は乾いた地に変わり、水は分かれた。
イスラエルの人々は海の中の乾いた所を進んで行き、水は彼らの右と左に壁のようになった。
エジプト軍は彼らを追い、ファラオの馬、戦車、騎兵がことごとく彼らに従って海の中に入って来た。
朝の見張りのころ、主は火と雲の柱からエジプト軍を見下ろし、エジプト軍をかき乱された。
戦車の車輪をはずし、進みにくくされた。
エジプト人は言った。
「イスラエルの前から退却しよう。主が彼らのためにエジプトと戦っておられる。 」
アロンの姉である女預言者ミリアムが小太鼓を手に取ると、他の女たちも小太鼓を手に持ち、踊りながら彼女の後に続いた。
ミリアムは彼らの音頭を取って歌った。
主に向かって歌え。
主は大いなる威光を現し、馬と乗り手を海に投げ込まれた。


詩編 (118・14―29)

14 主はわたしの力、わたしの歌∥ 神こそわたしの救い
15 喜びと勝利の叫びが正しい人の天幕にある∥ 「主の右の手は力を示す
16 神の右の手は高く上がり∥ その右の手は力を示す」
17 わたしは生き長らえて死ぬことなく∥ 主のみ業を告げ知らせよう
18 主はわたしを責められたのに∥ 死に渡そうとはされなかった
19 正義の門よ、扉を開け∥ わたしは中に入って主に感謝を献げよう
20 これは主の門∥ 正しい人はここから入る
21 わたしはあなたに感謝する∥ あなたはこたえてわたしを救われた
22 家造りの捨てた石が∥ 「隅のかしら石となった
23 これは主のみ業∥ 人の目には不思議なこと
24 今日こそ主が造られた日∥ この日をともに喜び祝おう
25 ああ、主よ、お救いください∥ ああ、主よ、栄えをお与えください
26 主のみ名によって来る人に、祝福があるように∥ わたしたちは主の
家からあなたがたを祝福する
27 神、主はわたしたちを照らしてくださる∥ 枝を携えて行列に加わり、祭壇の角まで進もう
28 あなたはわたしの神∥ あなたに感謝し、あなたをたたえる
29 主に感謝しなさい∥ 神は慈しみ深く、その憐れみは永遠

第2の朗読

「使徒書 使徒言行録 10:34-43」もしくは「福音書 ヨハネによる福音書 20:1-10《11-18》」のどちらか一つを用いる

使徒書 使徒言行録 10:34-43

そこで、ペトロは口を開きこう言った。
「神は人を分け隔てなさらないことが、よく分かりました。
どんな国の人でも、神を畏れて正しいことを行う人は、神に受け入れられるのです。
神がイエス・キリストによって――この方こそ、すべての人の主です――平和を告げ知らせて、イスラエルの子らに送ってくださった御言葉を、あなたがたはご存じでしょう。
ヨハネが洗礼を宣べ伝えた後に、ガリラヤから始まってユダヤ全土に起きた出来事です。
つまり、ナザレのイエスのことです。
神は、聖霊と力によってこの方を油注がれた者となさいました。
イエスは、方々を巡り歩いて人々を助け、悪魔に苦しめられている人たちをすべていやされたのですが、それは、神が御一緒だったからです。
わたしたちは、イエスがユダヤ人の住む地方、特にエルサレムでなさったことすべての証人です。
人々はイエスを木にかけて殺してしまいましたが、神はこのイエスを三日目に復活させ、人々の前に現してくださいました。
しかし、それは民全体に対してではなく、前もって神に選ばれた証人、つまり、イエスが死者の中から復活した後、御一緒に食事をしたわたしたちに対してです。
そしてイエスは、御自分が生きている者と死んだ者との審判者として神から定められた者であることを、民に宣べ伝え、力強く証しするようにと、わたしたちにお命じになりました。
また預言者も皆、イエスについて、この方を信じる者はだれでもその名によって罪の赦しが受けられる、と証ししています。」

福音書 ヨハネによる福音書 20:1-10《11-18》

週の初めの日、朝早く、まだ暗いうちに、マグダラのマリアは墓に行った。
そして、墓から石が取りのけてあるのを見た。
そこで、シモン・ペトロのところへ、また、イエスが愛しておられたもう一人の弟子のところへ走って行って彼らに告げた。
「主が墓から取り去られました。どこに置かれているのか、わたしたちには分かりません。」そこで、ペトロとそのもう一人の弟子は、外に出て墓へ行った。
二人は一緒に走ったが、もう一人の弟子の方が、ペトロより速く走って、先に墓に着いた。
身をかがめて中をのぞくと、亜麻布が置いてあった。
しかし、彼は中には入らなかった。
続いて、シモン・ペトロも着いた。
彼は墓に入り、亜麻布が置いてあるのを見た。
イエスの頭を包んでいた覆いは、亜麻布と同じ所には置いてなく、離れた所に丸めてあった。
それから、先に墓に着いたもう一人の弟子も入って来て、見て、信じた。
イエスは必ず死者の中から復活されることになっているという聖書の言葉を、二人はまだ理解していなかったのである。
それから、この弟子たちは家に帰って行った。

《マリアは墓の外に立って泣いていた。
泣きながら身をかがめて墓の中を見ると、イエスの遺体の置いてあった所に、白い衣を着た二人の天使が見えた。
一人は頭の方に、もう一人は足の方に座っていた。
天使たちが、「婦人よ、なぜ泣いているのか」と言うと、マリアは言った。
「わたしの主が取り去られました。どこに置かれているのか、わたしには分かりません。」こう言いながら後ろを振り向くと、イエスの立っておられるのが見えた。しかし、それがイエスだとは分からなかった。
イエスは言われた。
「婦人よ、なぜ泣いているのか。だれを捜しているのか。」
マリアは、園丁だと思って言った。
「あなたがあの方を運び去ったのでしたら、どこに置いたのか教えてください。わたしが、あの方を引き取ります。」
イエスが、「マリア」と言われると、彼女は振り向いて、ヘブライ語で、「ラボニ」と言った。「先生」という意味である。
イエスは言われた。
「わたしにすがりつくのはよしなさい。まだ父のもとへ上っていないのだから。わたしの兄弟たちのところへ行って、こう言いなさい。『わたしの父であり、あなたがたの父である方、また、わたしの神であり、あなたがたの神である方のところへわたしは上る』と。」
マグダラのマリアは弟子たちのところへ行って、「わたしは主を見ました」と告げ、また、主から言われたことを伝えた。》

福音書 

マタイによる福音書 28:1-10

さて、安息日が終わって、週の初めの日の明け方に、マグダラのマリアともう一人のマリアが、墓を見に行った。
すると、大きな地震が起こった。
主の天使が天から降って近寄り、石をわきへ転がし、その上に座ったのである。
その姿は稲妻のように輝き、衣は雪のように白かった。
番兵たちは、恐ろしさのあまり震え上がり、死人のようになった。
天使は婦人たちに言った。
「恐れることはない。十字架につけられたイエスを捜しているのだろうが、あの方は、ここにはおられない。かねて言われていたとおり、復活なさったのだ。さあ、遺体の置いてあった場所を見なさい。それから、急いで行って弟子たちにこう告げなさい。『あの方は死者の中から復活された。そして、あなたがたより先にガリラヤに行かれる。そこでお目にかかれる。』確かに、あなたがたに伝えました。」
婦人たちは、恐れながらも大いに喜び、急いで墓を立ち去り、弟子たちに知らせるために走って行った。
すると、イエスが行く手に立っていて、「おはよう」と言われたので、婦人たちは近寄り、イエスの足を抱き、その前にひれ伏した。
イエスは言われた。
「恐れることはない。行って、わたしの兄弟たちにガリラヤへ行くように言いなさい。そこでわたしに会うことになる。」



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