オーガスチンのまなざし 神のおとずれ 2020.7月号より

『み国が来ますように』の祈り

 

このお祈りは、二〇一六年英国聖公会で始められたもので、日本聖公会も今年からこのお祈りに参加しました。昇天日から聖霊降臨日までの十一日間のお祈りです。教区事務所から皆さんのところに、祈りのしおり、ポスター、送り状を届けていただきました。
もうすぐ昇天日という時に、家族から質問がありました。「これどうやって使うの?」

 

昨年十二月号のこのコラムで説明したつもりになっていましたが、いざ資料が届くと、どうやって使っていいのかわからない、というのです。そこで、このお祈りの目的は、十一日間祈ることによって、私たちがイエス様との交わりを深め、証しができるようになること、そして祈りに覚える五人の友人、知人がイエス様と出会って、信じることができるようになるため、と説明をしました。そして、一緒に一日目をやってみて、やっと納得してくれました。これでは、普通の信徒の皆さんには、少し難しかったかもしれない、と反省しました。
 

私も五名の方々を選び、その一人の名前を妻に伝えると「それだれ?」というので、「知ってるでしょ、あの人だよ」と説明しますと、「それはいい人を選びましたね」とお褒めの言葉を頂きました。

 

毎朝、七時からの大聖堂の聖餐式の前に、執務室で朝の祈りをします。その後で、このお祈りをしていました。お祈りの中の「想像してみましょう」がとても励みになりました。例えば、八日目の「神のみ心には、五人の友が神の愛を知ってほしいという切なる願いがあることを。・・・」を想像して、大きな慰めを感じました。お祈りの期間は終わりましたが、もう少し、五名の方々のことを覚えて祈っていこうと考えています。

 

皆さんが祈ってみて、難しかったこと、良かったことがあれば、お知らせください。来年もやってみたいと考えています。

(神戸教区主教)