日本聖公会 神戸教区ホームページです。このホームページにはキリスト教信仰に関わる情報が集約されています。

主教からのメッセージ

アンデレ便り6月号:耐震改修工事、まもなくスタート

2010年6月1日

 2008年11月、聖ミカエル教会、教会委員会に出席し、建築後50年を過ぎようとしている大聖堂の将来について問題提議をさせていただきました。公的には、コンクリート造りの建物の耐用年数は60年で、余命はあと10年になります。この時点で新築を決断するのか、あるいは耐震診断で大聖堂建物の弱点を見つけ、改修工事を実施して余命年数を3、40年延ばし、大聖堂聖別100年を機に、新築に踏み切るかがその内容です。今、新築を実施した場合、6、7億円が必要です。耐震改修工事の場合、1億円以下で済むと想定されます。
  とりあえずは、耐震診断を実施することで教会委員会の合意を得、診断の結果、天井部分を筋交いの鉄骨で補強すれば、地震に耐えられることが判明しました。同時に、コンクリート支柱の中性化を食い止め、外壁からの水の浸入を防ぐための工事も、是非、実施する必要があります。
  主教座聖堂参事会と聖ミカエル教会員も加わった、耐震改修工事チームは、耐震に付随した、聖堂内環境を整備するための工事を検討しました。その内容は以下の通りです。
  より洗練された礼拝をめざし、大聖堂の窓を二重にして防音効果を高め、鉄骨補強のための吊り天井除去を機会に、天井板を、音をよく反射する板に代え、床をフローリングにして、聖堂内音響の改善をはかります。将来、パイプオルガン寄贈を想定し、パイプの高さの確保と、設置場所の床を補強します。
  建築士の試算では、約5千5百万円(含消費税)が全ての工事のために必要であることが明らかになりました。
  5月31日(月)には、コンペにより施工業者を決定し、いよいよ工事に取りかかります。50年後の大聖堂を担う聖職・信徒の財政的負担を少しでも軽減することが、今回の工事の目的です。この工事を、今を生きる私たちの責任の一つとして捕らえたいものです。
  まもなく、耐震改修工事献金のお願いが皆様のお手元に届けられます。どうか、工事のためのお祈りと献金のご協力を宜しくお願いいたします。

 赦 し と 宣 教 -2010年聖公会総会開会説教、議長挨拶であきらかにされた、日本聖公会の今日的問題

 開会聖餐式で植田東京教区主教は、教会の赦しと和解について、「往々にして、罪を犯す者はその罪を犯す動機をあまり深刻に考えてはいません。そして、犯した罪も、そんなにたいしたことはないと、当人は考えがちです。しかし、小さな罪の行為の及ぼす被害とその痛みは、そういう加害者の甘い考えをはるかにしのぐケタはずれなものだということを忘れてはならない、と思います。それに対応して、それをゆるすという行為も、実にケタはずれな、膨大なエネルギーを要するといいうことでもあります。・・・・・・そのゆるしは、・・・・・・被害と痛みを超えて苦闘しつつ、初めて実現できるものだと、いうべきでしょう。
7回の70倍までゆるしなさいというのは、犯された罪の小ささにくらべて、その7の70倍の
 エネルギーを必要とする、という風に読めなくもありません。」と説教されました。
  最近聖公会では、審判廷に、信徒や聖職の懲戒申立がなされ、その審議のため審判員は手弁当で奉仕し、多くの時間を費やしております。「懲戒は処罰することが目的ではなく、悔い改める者を赦し、いつでも共同体のなかに回復しようとする精神に立っている(『司牧のよりどころに』131頁)」のです。従って、赦しと和解を前提にした、申し立てが切望されます。
  1%にも満たないクリスチャン人口にあって、日本聖公会は悪戦苦闘しております。  「ヨハネ福音書によれば、主のご復活の後、弟子たちはガリラヤ湖で漁をします。夜通し漁をしても何も獲れません。明け方、彼らはイエス様が岸辺に立っておられる男の『舟の右側に網を打ちなさい』との声に従って網を下ろすと、大漁で網は破れそうになります。弟子たちは今まで舟の右側に網を打たなかったのでしょうか。自分たちの経験や勘、技術などがまったく役に立たないという失望、あきらめ、無力感の中で、彼らはきっと手当たり次第に舟の右にも左にも、前にも後ろにも網を打ったと思います。しかし、何も獲れませんでした。夜通しやってきたことと、今、舟の右に網を下ろすには何ら変わったところはないのです。しかし。今回は大漁でした。何が違ったのでしょうか。主がそこにおられるということです。」と植松首座主教は総会開会演説で述べられました。  
  復活の主の声に耳を傾け、命じる場所に網を下ろす。この行為こそ、教会が変革を遂げる第一歩となります。教区や管区で、宣教問題を協議するとき、その場の中心に、復活のイエスが臨在されておられることを念頭に置くとき、今までとは違った何かが起こされるのです。

山古志村の鯉、健在

 ゴールデンウイーク某日、恒例の、ミカエル教会池掃除を行いました。まず、池の水を抜く前に、鯉や金魚を、YMCAちとせ幼稚園から借りてきた水槽に移し替えねばなりません。問題が一つあります。金魚はおおむね大丈夫なのですが、鯉の場合、再び池に戻したとき、毎年1匹以上が息絶えてしまうのです。これは、ストレスによるものなのか、新しい水になじむことができないのか、よく解りません。そこで原因究明のため、金魚屋さんのご主人に尋ねました。「鯉は金魚より強い魚だと思うのですが、それはおかしいですね。鯉を別の水槽に移し、戻すとき、水の温度に気をつけることです。その差が10度以上ある場合、水槽の温度を1時間くらいかけて、池の温度に近づけ、その後、池に移せば問題はないでしょう」ということなのです。
  ドロドロになった水を抜き、壁にへばりついた苔を洗浄し、水道水を入れて池と水槽の温度を測りました。天候不順で、低温の日が続き、幸いなことに、池と水槽の温度差は僅かに1度でした。鯉と金魚を池に移し、鯉の様子を観察しました。最後まで捕獲に抵抗し、頭や鼻を数回壁にぶつけていた鯉も元気です。2004年10月、新潟県中越地方を震源として発生した中越地震により大打撃を受けた、ニシキゴイの養殖で有名な山古志村から避難してきた鯉の稚魚10匹のうち、2匹だけが生き残りましたが、その鯉たちも、すいすいと気持ちよく泳ぎ回っておりました。

蔦若葉 大十字架を 見上ぐれば     新緑や ミカエルの池 金の鯉
 池浚へ 主教両手で 鯉を追ふ      ふり返り 見上ぐ聖堂 蔦若葉
 忽那凱樹